和生菓子「生尺鯛(なましゃくたい)」は、木型を使った職人技の縁起物!!

こんにちは、西盛屋製造担当です。

 

長岡地域では、御祝い事には縁起物の鯛をかたどった和菓子が使われてました。

『生尺鯛』の“生”は生菓子の“生”で、“生魚”ではありません。“尺”と付いているように口先から尾の先までが一尺(約30cm)でお作りしております。

さらに大きい「尺二」という一尺二寸(約36cm)サイズも作っています。

 

西盛屋の『生尺鯛』は、お腹に「こし餡」を入れて「煉り切り餡(白餡)」で包んでお作りしております。二層にした餡でおおよその形を作り、それを和菓子の木型にはめて鯛の形に仕上げます。その後、色を着けたら「目」を入れて「口」や「エラ」に丁寧に切り込みを入れ、艶出しの寒天を塗ると完成です。

 

箱の台紙を少し反り返らせておいて、箱に入っている時にちょっとリアリティが出るように工夫があります。種類としては「生」の他に、桃山餡に白餡を入れて焼いた「桃山尺鯛」、こし餡を入れた粉菓子の「粉尺鯛」の3種類があります。


生尺鯛

 

桃山尺鯛

 

生鯛2本

 


 

 式菓子として大変人気のあった『生尺鯛』ですが、最近は個包装になったお菓子のほうが人気です。家族が大人数の時は切り分けて食べていたものが、少人数になって食べきれなくなってしまったことも、ご注文が少なくなっている理由の一つのようです。

 

作る機会の減っている和生菓子の式菓子ですが、作れる職人たちが元気なうちはご注文がありましたら“誠心誠意”お作りさせていただきます。